カエルさんIPOに当選したのに、上場日に株価が下がることってあるの? 2026年はどの銘柄が公募割れしたの?
IPOは公開価格より初値が高くなることもありますが、初値が公開価格を下回る「公募割れ(公開価格割れ)」も起きます。2026年も、当選後に初値で売却すると損失が出る銘柄がありました。



公募割れした銘柄の共通点を、実際の価格と目論見書から確認しましょう。結果が悪かった理由を後から断定するのではなく、申込前に分かったリスクと、上場後に分かった情報を分けて考えることが大切です。
本記事では、2026年9月25日までに初値を確認できたIPOの31銘柄(一般株式・参考集計)から、公募割れした11銘柄を抽出して比較します。2026年10月11日時点の途中集計です。年度末の確定実績ではなく、今後上場する銘柄は含みません。
- 2026年に公募割れしたIPO銘柄と100株の損失額
- 確認対象31銘柄の公募割れ発生率・平均損失
- KOMPEITOなど実際の銘柄に見られた事前確認ポイント
- 需給・業績・大株主・市場環境のチェック方法
- 公募割れ時の売却判断と、次のIPOへの備え方
【2026年最新】IPO公募割れ銘柄一覧と初値下落率


まずは公募割れの実際の数字を確認します。下表は公開価格と上場初日の初値を比べ、当サイトで騰落率と100株当たりの損益を再計算したものです。100株損益は税金・売却手数料を考慮しない机上の計算で、実際にその価格で売れたことを示すものではありません。
| 公募割れ銘柄・上場日 | 公開価格 | 初値 | 騰落率 | 100株損益 |
|---|---|---|---|---|
| テクノクラフト(622A) 2026/9/18 | 650円 | 620円 | -4.62% | −3,000円 |
| KOMPEITO(618A) 2026/9/11 | 1,600円 | 1,480円 | -7.50% | −12,000円 |
| ティアフォー(593A) 2026/7/22 | 1,085円 | 1,009円 | -7.00% | −7,600円 |
| ヒトトヒトHD(549A) 2026/4/7 | 430円 | 422円 | -1.86% | −800円 |
| ビタブリッドジャパン(542A) 2026/4/2 | 1,370円 | 1,301円 | -5.04% | −6,900円 |
| セイワホールディングス(523A) 2026/3/27 | 1,250円 | 1,220円 | -2.40% | −3,000円 |
| ベーシック(519A) 2026/3/25 | 870円 | 800円 | -8.05% | −7,000円 |
| ジェイファーマ(520A) 2026/3/25 | 880円 | 809円 | -8.07% | −7,100円 |
| ギークリー(505A) 2026/2/27 | 1,900円 | 1,757円 | -7.53% | −14,300円 |
| イノバセル(504A) 2026/2/24 | 1,350円 | 1,248円 | -7.56% | −10,200円 |
| TOブックス(500A) 2026/2/13 | 3,910円 | 3,595円 | -8.06% | −31,500円 |
計算式は初値騰落率=(初値-公開価格)÷公開価格×100、100株損益=(初値-公開価格)×100株です。例えばTOブックスは(3,595円-3,910円)×100株=−31,500円となります。
2026年2月13日〜9月25日までに初値を確認できた一般株式IPOのうち、31銘柄を当サイトで抽出・集計しています。REIT・インフラファンド、単なる市場移行・技術上場、TOKYO PRO Market銘柄は対象に含めていません。
公開価格と初値は、トレーダーズ・ウェブの2026年初値実績と、日本取引所グループの新規上場会社情報、松井証券の2026年IPO取扱実績を照合しています。データの追加・訂正により集計対象数は変わる可能性があります。すべての国内上場案件を無条件に網羅したとするものではありません。


2026年のIPO公募割れは何件?発生率と平均損失を検証


| 確認した指標 | 当サイト集計結果 | 読み方 |
|---|---|---|
| 初値確認済みの対象IPO | 31銘柄 | 2026年9月25日まで、上記の対象範囲 |
| 公募割れ | 11銘柄 | 初値が公開価格を下回った |
| 初値上昇 | 20銘柄 | 初値が公開価格を上回った |
| 公募割れ発生率 | 35.5% | 11÷31×100。全市場・通年の確定値ではない |
| 公募割れ銘柄の平均損失 | −9,400円 | 公募割れ11銘柄を各100株、初値売却と仮定 |
| 公募割れ銘柄の損失額中央値 | −7,100円 | 金額順に並べた中央の値 |
平均損失−9,400円は、公募割れした11銘柄だけで算出した金額です。IPO全31銘柄を買った場合の収益ではありません。また、申込者が必ず当選するとは限らず、参加する証券会社・購入株数・約定価格によって実損益は変わります。
この数字は2026年の確定年間公募割れ率ではありません。当サイトで初値を照合した31銘柄が分母であり、対象市場や上場時期、特殊な上場案件の扱いを揃えないと、別の年や集計サイトとは正しく比較できません。
【損失ランキング】公募割れによる損失額が大きかったIPO銘柄


1単元100株を購入し、初値で売却したと仮定した場合の損失額が大きい上位5銘柄は次のとおりです。
| 順位 | 銘柄 | 100株の仮定損失 |
|---|---|---|
| 1位 | TOブックス(500A) | −31,500円 |
| 2位 | ギークリー(505A) | −14,300円 |
| 3位 | KOMPEITO(618A) | −12,000円 |
| 4位 | イノバセル(504A) | −10,200円 |
| 5位 | ティアフォー(593A) | −7,600円 |
損失額は公開価格の水準によっても変わります。値下がり率が同程度でも、公開価格が高い銘柄ほど100株当たりの損失額は大きくなりやすいため、「損失金額ランキング」と「騰落率ランキング」は同じではありません。
TOブックスの公開価格3,910円と初値3,595円は東京IPOの銘柄情報でも確認できます。高額なIPOに申し込む前には、仮に初値が5%・10%下落したらいくら損をするかを計算しておきましょう。
IPOが公募割れする主な原因とは?5つのリスク要因


初値は上場日の売り注文・買い注文の需給で決まるため、公開価格を下回る理由は1つとは限りません。以下は申込前から確認できる、代表的なリスクの仮説です。個別銘柄の公募割れについて、これだけで原因が確定するわけではありません。
公募・売出し・OAを合計した株式数と、既存株数・市場の買い需要の関係。
売出しで誰がどれだけ株を手放すか。成長資金調達と換金の比率は分けて読む。
売上成長率、営業利益率、営業CF、類似企業とのPER・PSRなど。
ロックアップ期間、価格解除条件、保有比率、上場後の売却可能株式数。
同業種の株価、グロース株の地合い、金利変化、近接するIPOの供給。
この5項目に点数を付ける場合も、根拠がある範囲にとどめましょう。例えば売出し株数が多い銘柄でも、企業の知名度・成長性・価格設定次第で初値が上がるケースはあります。
実際に公募割れしたIPO銘柄を目論見書から分析


KOMPEITO(618A)|売出し中心のIPOはどう評価する?
KOMPEITOは設置型の社食サービス「OFFICE DE YASAI」を運営する企業で、2026年9月11日に上場しました。公開価格は1,600円、初値は1,480円。100株を初値で売ると−12,000円となる計算です。
| 確認項目 | 公表値 | 分析上の意味 |
|---|---|---|
| 公募株数 | 50,000株 | 新たに募集される株式 |
| 売出株数 | 4,139,300株 | 既存株主の売却分 |
| OA | 628,200株 | 需給を考える際に含めることがある追加売出し |
| 公開価格 | 1,600円 | 概算吸収金額の計算に使用 |
| OA込み概算吸収金額 | 約77.1億円 | 公開価格×合計4,817,500株 |
公募5万株に対し、既存株主の売出しとOAは合計476万7,500株です。公開株式全体に対し売出し中心の構成だったことは上場前から確認できました。これは需給を見るうえで重要な情報ですが、売出し比率だけで公募割れの原因が確定するわけではありません。
詳細:東京IPO・KOMPEITOの募集・売出し情報、JPX・KOMPEITOの上場日前情報。
ジェイファーマ(520A)|バイオ企業の開発リスクを確認
ジェイファーマは2026年3月25日に東証グロース市場へ上場し、公開価格880円に対して初値809円でした。企業の上場発表によると、SLCトランスポーターを創薬標的とする研究開発を進めている企業です。
バイオ企業では、開発段階、治験の進捗、承認可否、研究開発投資の規模、追加資金調達の可能性などが重要な評価要素になります。研究開発リスクの存在と、公募割れの直接原因は別です。目論見書の事業等のリスクや財務情報を確認して、開発シナリオと株価の評価を分けましょう。
TOブックス(500A)|公開価格が高い銘柄の損失額を実感する
TOブックスは2026年2月13日に上場しました。公開価格3,910円に対して初値3,595円で、1株315円の差です。初値騰落率は約−8.06%ですが、100株当たりの仮定損失は−31,500円になります。
主な事業はライトノベル、コミック、アニメなどのコンテンツ関連事業です(東京IPO・TOブックス)。「有名なコンテンツがある=必ず初値が上がる」わけではありません。投資判断では収益の持続性、類似企業との価格比較、公開株数も同時に調べる必要があります。


吸収金額・業績・VC保有比率と公募割れの関係


吸収金額が大きい銘柄は、それだけで危険なのか
一般に、公開価格×(公募株数+売出株数+OA株数)で概算吸収金額を計算できます。数字が大きいほど株式の供給規模は大きくなりますが、実際の需給は投資家の買い需要によって決まります。小型IPOでも公開価格割れする場合があるため、吸収金額のみで銘柄を機械的に除外するのは避けましょう。
赤字企業・利益減少企業は何を追加確認すべきか
赤字、利益率の低下、営業キャッシュフローのマイナスは、事業の成長局面でも起こり得ます。ただし現金残高と資金繰り、利益が減った理由、事業投資が今後の収益につながるかを確認する必要があります。
VCの保有比率より、実際に売れる株数を把握する
VCの保有割合だけでは上場日の売り圧力は決まりません。ロックアップの対象者・期間・解除条件や、上場時の売出し済み株数を整理し、将来市場へ出てくる可能性のある株式を確認します。
数字の読み方をさらに掘り下げたい方は、既存記事「IPOで失敗しないために」で基本を確認できます。また、IPO当選確率を上げる方法は抽選参加の戦略を扱っており、銘柄の損失リスクを下げる話とは分けて考えてください。
公募割れしたIPO株はその後どうなった?上場後の株価を検証


「初値が公募割れしたらすぐ売るべきか」「しばらく保有すれば戻るのか」は、初心者が悩みやすい点です。ただし、初値とその日の終値だけでも値動きが大きく異なる場合があります。
| 2026年の例 | 公開価格 | 初値 | 上場日終値 | 100株を終値で売る仮定 |
|---|---|---|---|---|
| KOMPEITO(9/11) | 1,600円 | 1,480円 | 1,670円 | +7,000円 |
| ジェイファーマ(3/25) | 880円 | 809円 | 700円 | −18,000円 |
KOMPEITOは初値が公開価格を下回ったものの、上場日終値は公開価格を上回りました。一方、ジェイファーマの終値は初値を下回りました。終値はKOMPEITOの上場週の株価履歴、ジェイファーマの上場週の日次株価で確認しています。
公募割れ=その後も必ず下がる、ではありません。一方、公募割れ後に持ち続ければ必ず回復するわけでもありません。100株損益は買値を公開価格とした単純計算で、終値での売却約定や途中の値動きに耐えられることを保証しません。
1週間後・1か月後・3か月後の比較をする場合は、上場日を起点に同じ営業日数・同じ価格指標(調整後株価など)へ揃える必要があります。ここでは未検証の期間別成績を埋めず、確認済みの上場日データだけを掲載しています。
公募割れを避けるために申込前に確認したいチェックリスト


- 目論見書で何を売る会社か、売上と利益の成長を説明できる
- 募集・売出し・OAの各株数と概算吸収金額を把握した
- 主要株主・VCの保有状況とロックアップ解除条件を確認した
- 類似企業のPER・PSRなどと比較して公開価格を評価した
- 赤字・利益減少・営業CFの悪化があれば理由を調べた
- 上場直前の相場環境と、近い日程のIPO集中を確認した
- 初値が5%・10%下落した場合の損失額を計算した
- 当選後も購入するかどうか再評価し、購入申込・辞退ルールを確認した
初値が1,425円(−5%)なら約7,500円の損失、1,350円(−10%)なら約15,000円の損失です。購入前に具体的な金額へ直しておくと、損失を許容できるか判断しやすくなります。


IPOの購入判断と証券会社選びで注意したいポイント


IPOの公募割れを避けるうえで最優先なのは、銘柄そのものを分析し、当選後も購入するか再判断することです。証券口座を増やしても、選んだ銘柄の株価下落リスクが小さくなるわけではありません。
その一方で、購入したい銘柄が見つかった場合は、申込先となる証券会社の取扱実績、申込期間、必要資金、当選後の購入手続きも確認しましょう。松井証券はIPO抽選時の事前入金を不要とする取扱いがあるため、限られた資金で申込先を比較したい方の候補です。ただし、全銘柄を扱うわけではなく、当選後は購入資金が必要です。
IPOの損失リスクと抽選の機会は別の問題です。まず「買いたい銘柄か」を判断し、そのうえで申込先の制度・資金条件を確認しましょう。
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IPOの公募割れについてよくある質問(FAQ)


まとめ|2026年の公募割れ事例からIPO投資のリスクを学ぼう


2026年9月25日までに当サイトで確認した一般株式IPO31銘柄では、公募割れは11銘柄(約35.5%)でした。数値は期間限定の途中集計ですが、IPOに当選しても必ず利益が出るわけではないことを示しています。
- 公募割れ銘柄の数字を見て、まず公開価格・初値・100株損益を確認する
- 売出し株数・吸収金額・VC・ロックアップなど、申込前に分かる情報を整理する
- 赤字・利益成長率・キャッシュフローを企業の特徴とセットで考える
- 公募割れした理由を後から断定せず、上場時の需給や市況の不確実性も考慮する
- 初値売りと保有では結果が変わるため、購入前に損失額の目安と売却方針を決める
次にやること|気になるIPO銘柄を調べて申込判断に備えよう


上場日・BB期間・公開価格の決定日を把握します。
成長性と公募割れリスクを分けて分析します。
当選後も市場環境を見直し、納得できる場合だけ購入を検討します。



まずは最新のIPOスケジュールを開き、気になる1銘柄について、上のチェックリストを使って分析してみましょう。





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